JEPA って何! -JEPAキーパーソンズ・メッセージより-

1997.06.01

自由国民社(当時)  長谷川 秀記

 この欄は「電子出版への熱き思い」を語ってくださいという依頼の趣旨だ。「熱き思い」など照れ屋の私としては筆が進まない。依頼の趣旨は別として、JEPA Newsの再開第1号ということもあるので、私としてはJEAPに対する思いを語りたい。 
 JEPAって何をしているんですか?入ると何かメリットがあるのですか?とはよく聞かれる質問だ。世の中にはさまざまな電子出版関連の団体がある。その中でJEPAはユニークな存在である。 
 電子出版の具体的規約は持っていないし、特定の官庁からのお墨付きもない。特定の業界に属していない。たしかに何もないのだが特定のものに縛られない自由がある。どんな規約にもアプローチできるし、業界に縛られない大きな枠組みでの交流が可能にな る。 
 そしてなによりJEPAという器には人間がいる。新しい媒体に熱意を燃やし実現に努力する人間の輪がある。 
 電子出版やマルチメディアについて多くの人々が興味を持ちアプローチをしている。でも電子出版は生まれたてのメディアだ。仕事場で周囲を見渡しても経験のある先輩もいないし、苦労をネタに酒を飲める仲間もいない。しかしJEPAにくれば先輩も仲間もいる。 
 例会やセミナー、飯田橋クラブといろいろな催しはあるが、もっと貴重なのはその後の談笑であると感じる。こんなタイトルが発刊された、こんな機能を作った、こんな問 題が発生している――次々に生まれる電子出版のさまざまなノウハウが当事者の口から語られる場である。 
 だから「JEPAはメディアである」と思う。そのメディアとしてのJEPAの会員向けメディアとして「JEPA News」が新装開店した。このメディアがJEPAの新しい出会いの場となり、新しい創造のきっかけとなればと思う。