drupa 2016視察レポート

2016.07.06

萩原印刷  萩原 誠

世界最大の印刷機材展drupa2016が5月31日~6月10日の11日間、ドイツのデュッセルドルフで開催されました。今年は当社から3名の社員が参加しました。今回私は参加できませんでしたが、今後の出版印刷にも関係が深い展示会なので、社員の視察レポートを加筆修正して今回のキーパーソンメッセージで報告させて頂きます。

https://www.jepa.or.jp/jepa_cms/wp-content/uploads/2016/07/drupa2016.pdf

今年のdrupa2016におけるメガトレンドは“Print4.0”です。ドイツ政府と産業界が提唱するIndustry4.0に対応した印刷業界のトレンドです。すなわちITを活用し生産性を向上することが目的です。IoTを活用し、『単一製品の大量生産』から『カスタマイズされた製品の大量生産=マスカスタマイゼーション』を実現することです。今回の主役の『デジタル印刷機』は、1)大型機(シート・ロール)と小型機の2極化、2)B2/B1デジタル印刷機の本格的な市場投入、3)ロールのインクジェット印刷機は1,200dpiに高解像度化、4)液体トナ―技術を使用したデジタル印刷機の増加、5)小型機は高付加価値化(多色化)へのシフトなどが上げられます。また将来はFA(ファクトリーオートメーション)化とロボット技術の採用でプリプレス→印刷→出庫・物流の各工程が自動化するなど仕事の流れも変わって行くことでしょう。また、小ロット化やパーソナライズ化のトレンドは今後ますます増加傾向にあり、drupa2016でも『あなただけの印刷物』の提案が多数みられました。印刷会社も世界の潮流を鑑みながら、新しい技術や設備の導入をお客さまともに考えて行かなければなりません。これからも新しい出版印刷に向けて前向きに取り組んで行く所存です。