2018年12月12日 「不可能」を可能に、『大漢和辞典』デジタル化の道のり

2018.12.12

大修館書店は、11月28日に「大漢和辞典デジタル版」を発売しました。『大漢和辞典』は“東洋文化の一大宝庫”とも称されるほど膨大な情報量をもつため、各所でデジタル化は「不可能」と言われ続けてきました。そのデジタル化をどのようにして実現したか、ご紹介するのが本セミナーです。

第1部ではまず、『大漢和辞典』がどれほどの偉業なのか、そして今なお出版業界でどれほど重要な位置を占めているのかを、鷗来堂代表の栁下恭平氏に語っていただきました。
続く第2部では、実際に「大漢和辞典デジタル版」の開発に携わった、共同印刷と大修館書店の担当者が、そのデジタル化の道のりをご紹介しました。

第1部:『大漢和辞典』は何がすごいのか 【⇒プレゼン資料】
諸橋大漢和について僕が話すとき、大人気のコミック『キングダム』と児童文学『ルドルフとイッパイアッテナ』について話すことになります。言葉のルーツとはなにか、教養とはなにか、ということについて話すことになるからです。漢字についてのおもしろい話がしたいなって思っています。「漢和辞典なんて使わないよ!」という方も、「諸橋大漢和が大好きな人」も、ぜひぜひ。
講師:栁下恭平氏
1976年生まれ。1年間世界を旅した後に、出版社に勤務。文芸誌の編集者時代に校正校閲の面白さに気づき、29歳で校正校閲の専門会社「鴎来堂」を創立する。校正講座、書店「かもめブックス」などの事業を展開している。

第2部「『不可能』を可能にした取り組みとは」
「大漢和辞典デジタル版」開発までの経緯や苦労話に加え、デジタル化に当たって凝らしたさまざまな工夫をご紹介しました。
講師:共同印刷情報メディア事業部営業推進部 小山誠陽氏 / 大修館書店販売部 山口隆志氏
⇒好書好日コラム 「諸橋大漢和」ついにデジタル化 不可能といわれた辞典プロジェクトが実現

◇開催概要
日時:2018年12月12日(水) 15:00-17:30
料金:JEPA会員社:無料、非会員社:3000円
※CITPC会員社も無料です。
会場:麹町/紀尾井町:株式会社パピレス 4階セミナールーム
主催:日本電子出版協会(JEPA) 定例会委員会/レファレンス委員会
共催:文字情報技術促進協議会(CITPC)
参加:115名