登山のお伴に電書はいかがでしょうか?

2015.12.02

旺文社  生駒 大壱

 年の瀬の息抜きにということで、今月は緩い話題で失礼します。

 私事ですが、数年前から山登りを趣味としています。登山というのは、基本的に自分の身体と荷物を山頂に運ぶという行動でして、重さというものがとても重要な要素となっています。登山用品の多くには、しっかりと重さがカタログやPOPに表示されていたりします。ウルトラライトハイキングと言って、極限まで荷物を軽くすることがちょっとしたブームになっていたりします。

 わたしも自分の体力不足を補うために、とにかく軽量にしようと卓上スケールなどを用意して、装備の全ての重さを量り、軽い装備にしようと日々努力しているわけです。

 活字中毒者としては、登山といえども本は手放せません。特にテント泊する時は、テント場に3時頃到着して、翌日の朝まで晩飯を食うこと以外は本当にすることがない。という訳で、いままでは文庫本を持って行っていたのですが、本というのは結構重い。例えば深田久弥「日本百名山」535頁の文庫本で295gする訳です。10g単位で装備を軽くしている私としては、結構な重さになるわけです。なので従来は、登山口までで読み終わったページを破って捨てていたりすることもありました。本好きとしては、断腸の思いで本を切り裂いていたのです。

 最近は、Kindleなどのイーインク端末を持って行きます。もうこれは登山にとっては素晴らしい読書環境なんです。楽天 Kobo auraで174g、Amazon Kindle Paperwhiteで205g。「日本百名山」よりも軽い。

 さらにテントの中の暗い環境でもバックライトがあるので、ちゃんと読める。しかも最近ではメジャーな山なら山頂でのネット環境も確保できたりする。バッテリーの持ちもよいのでその辺も問題なし。登山者必携の地形図などをpdfにして持って行くことも可能です。

 もっと軽量化したい時は、スマホで読む手もある。スマホの場合はバッテリーの持ちが不安になるが、本を読むときはフライトモードにするなど工夫をする。いまどきの登山はスマホのGPSを利用することが多いこともあり、スマホは必携。遭難などに対応するために予備バッテリーも重要な機材となっています。つまりスマホなら読書のための追加重量はゼロという訳です。
 
 登山に限らず、旅行のお伴には電子書籍は最高ですね。最近は飛行機の中での電子機器の利用が緩和されたので、ますます重宝しそうです。 

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 実際に10時間の登山で300g装備が増えると必要カロリーがどう変わるか計算してみると、実際には30kcalしか増えない様ですね。あめ玉3個分。登山に電書と盛り上げておいてなんですが、自己満足の世界ですね。