キーパーソン・メッセージ

2019.02.11

図書館とは何をする所ぞ

JEPA事務局長  さんぺい とおる

歴史あるアメリカやフランスの図書館で「社会的有益性」ってことが議論になっているらしいね。
http://www.diplo.jp/articles18/1807-07bibliotheque.html
日本では大した議論もなく図書館の役割を塗り替えようとする動きがあるみたいだけど、とんでもねえよ。大学の図書館であろうが、公共図書館であろうが、図書館ってところは学習する所だろう。調べものしたいとき行く所だろう。そのために値段の張る本だって置いてあるのにねえ。大学図書館で、学生たちに本が利用されていないのは確かなことだけど・・・。でもねえ、アクティブラーニングだ、反転教育だ、批判的思考力だ、問題解決能力だ、なんて難しいことをいう前に、基礎知識は必要だぜ。外国に行って、基本になることを何も知らないでは相手にしてくれないよ。先生は、学生を甘やかさずに本を読ませなくっちゃあいけないね。公共図書館だって、司書は学習意欲のある人達だけを相手にすればいいんだよ。娯楽本なんて図書館が買わなくていいよ。学校図書館、これは重要だね。三つ子の魂百までと昔から言われているよ。文科省の学習指導要領には「児童の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に生かすとともに・・・・充実すること」とあって、総務省は教育情報化に必要な経費を各自治体の予算に地方交付税措置により上乗せしているんだから。ところが地方自治体の首長や議員さんは、選挙のときになると「子供の未来のために」とか口にするけど、選挙が終わってしまえば、お金は公共事業にと思うらしいね。議員さんも、自分の子供や孫のことを考え、早く気づいてくれよな。方や、図書室には埃を被った古い本がいっぱいで、鍵の掛かった図書室もあるとも聞くけど、校長先生もしっかりして欲しいね。
それに、時代遅れとも言える不思議な基準があるよね。文科省の決めた学校図書館図書標準のことだけど。
http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/dokusyo/hourei/cont_001/016.htm
小さな学校の子供は 読める本が少なくても我慢しろ、というのかな。電子図書館なら、例え2万冊用意しても、子供の数に合わせた定額利用料金を払えば済むよね。それに、教科書はデジタルになるというのに、リファー(つまり参考にするってことだけど)される図書資料は紙の本? 子供には紙の本と電子化された資料の両方が欠かせませんよね。ただね、沢山の本を用意したからってだけでは読んでもらえないのは大学図書館が示しているよ。学校司書の方々にレファレンスへのアクセスの仕方などを、しっかり子供たちに指導していただかないとね。それに世界中の子供たちと競ったり、力を合わせたりする次の時代の子供たちが金太郎飴にならないように、いままでの常識を打ち破る多様なコンテンツが必要だよね。それを学識ある人たちに選んで貰わなくっちゃね。

2019.01.07

QRコード / AR→VR→MR→?

NHK出版  小関 基宏

◆私たちが目指したもの
NHK出版では、放送テキストの電子化を進めるなかで、利用者が紙版(アナログ)から電子版(デジタル)へとスムーズに移行できるためには、電子ならではの利便性を体験することが欠かせないだろうと、その手段を模索していました。それが今から5年ほど前になります。
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そこで、あまり知られてはいませんでしたが、AR(オーグメンテッド・リアリティ)の技術に目を付けました。これは現実の世界にさまざまな情報を重ね合わせることで現実世界を拡張するというものです。現実世界を「誌面」に、付加情報を「音声・映像」と考えると十分に使えそうですし、かざすとすぐにコンテンツが再生できて、さらにURLも見えないので、盗用問題も解決するということになったのです。

◆試行の第1号は人体アプリ「AR脳カメラ」
まず取り組んだのが、NHKスペシャル『人体ミクロの大冒険』の書籍化にあたり、プロモーションのためのスマートフォン(スマホ)用アプリの制作でした。AR機能として、書籍内のいくつかのCG画像にカメラをかざすと、番組内で使われた高精細な人体CG動画を視聴できたり、脳カメラと称して、自分の頭を横から撮影した画像にさまざまな動物の脳を実際の比率で重ね合わせて、脳の大きさを比べたりといった仕掛けを盛り込みました。

その後、・・・

◆VRとMR、そしてその先
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◆続けることで見えてきたこと
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◆その先に進んでも変わらないもの
ARに始まり、VR、MRと進化し続け、これからも魅力的な体験が登場することでしょう。しかし、どんなに進化しても変わらないものがあります。それは情報です。ここでいう情報とは、そこにあるものの背景となるさまざまな知識や内容のことです。たしかに「百聞は一見にしかず」で目にするだけでも多くのことを得ることができます。しかし、「なぜそこにあるのか」「なぜそうなっているのか」という探求心は尽きることがありません。VRやMRで見たものにそれらの情報が加わることで、体験はさらに深化したものになります。今のうちから衣食住、趣味教養、娯楽に関わるさまざまな情報を収集作成し、蓄積し更新し管理することで、100年後の未来でも価値のあるコンテンツ、すなわち未来に通用するビジネスの種をもつことになるのではないでしょうか。

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