入手困難資料の個人送信

2022.05.20

入手困難資料の個人送信とは

国立国会図書館(NDL)が推進する「ビジョン2021-2025」の7つの重点施策の一つで、市場で入手が困難となっている書籍をインターネット経由で、個人が読めるようにするサービス。
2022年5月に開始され、取りあえず153万点、先ずは日本国内を対象にしている。
「入手困難」の定義は、古書店を除き「現在販売されていない」で、デジタル等で復刊された場合も、送信対象から除外される。

 

もっと詳しく

JEPAでは、2021年4月、2022年2月の2回、紹介セミナーを行い、その講演映像を以下で公開している。
国立国会図書館のデジタルシフト「ビジョン2021-2025」(国立国会図書館 副館長 田中久徳氏(当時))
国のデジタル情報基盤の充実に向けてーー国立国会図書館「ビジョン2021-2025」の取組から

国立国会図書館とは

昭和23年(1948)施行の国立国会図書館法の前文には「真理がわれらを自由にするという確信に立って、憲法の誓約する日本の民主化と世界平和とに寄与することを使命」とあり、納本制度により、日本で出版される全ての出版物の収集管理を行っている。
2007年から5年間、元京大総長でコンピュータ科学や人工知能(AI)を専門分野とする長尾真氏が館長に就任されたあたりから、NDLのデジタル・シフトが鮮明になり、長尾構想も発表された。

デジタル・シフト

江戸後期以降の収蔵資料は2021年現在CD、DVDなどを含め4,492万点。紙の書籍や雑誌は275万点がスキャンした画像版面でデジタル化されている。入手困難資料の個人送信では、この内、漫画、絵本、一部の商業雑誌を除く153万点の個人送信が可能となる。
並行して、画像版面から構造化されたテキストを取り出すプロジェクトも推進しており、これにより、音声読み上げや文字拡大などのアクセシビリティが高まり、資料の検索性も向上する。
編集、校閲済みの日本の「知」が集積されることになる。

参考リンク 国立国会図書館月報 2022年5月「資料のデジタル化事業」

出典:国立国会図書館「ビジョン2021-2025

 

[下川和男 イースト株式会社 20220520]