Pinterest

2022.06.29

Pinterestとは

サンフランシスコに本社を置くPinterest社(2010年設立)が運営する、画像探索・共有サービス。公式サイトでは「レシピやインテリア、ファッションなど生活をもっと楽しくしてくれるアイデアを発見・整理するツール」と位置づけており、Webサイト、スマートフォン用アプリとして提供されている。

「Pinterest」の名称はPin(ピンボードに貼る)+ Interest(興味を持っているもの)を合わせた造語。ユーザーは自分の興味 (Interest) のあるアイデアを見つけ、「好き❤️」と思ったものをピン (Pin) でボードに保存 (=Pinterest) していく。ストック型である点で、タイムライン型のSNSとは異なるタイプのサービス。

 

もっと詳しく!

ユーザーは、ホームフィード上の表示や検索により見つけた興味・関心のある画像、または他のWebサイト上の画像などを、自分の興味、関心等のテーマ別に設定したボードに保存、管理することができる。2022年第1四半期のMAU(月間アクティブユーザー数)は4.33億人。ユーザーの60%以上が女性だが、男性ユーザーも前年比140%の伸びを示している。

 

画像系サービスとしての特徴

画像・動画をメインとしたSNSであるInstagramとの違いでPinterestの特徴を挙げると、以下の通り。

・Instagramは、自分が撮影した画像・動画をアップ、共有し、「いいね!」やコメントで他のユーザーと交流することを中心に使われているのに対し、PinterestではPinterest上で他のユーザーがピン(保存)した画像や他のWebサイト上の画像を自分の関心に沿ってコレクションすることがメインとなる。ユーザーがテーマ別に設定するボードは自分用のコレクションとして非公開とすることもできる。

・Instagramではアプリ上で他のユーザーのポストを再ポストする使い方は主流ではないが、PinterestではPinterest内にすでにある他のユーザーのピンを自分のボードに保存(リピン)することで、フォロワーのフィードに表示されるようになるため、結果としてInstagramよりも拡散効果が高くなる。

・Instagramではポストのキャプション(テキスト)内でURLを記載してもリンクとしては機能しないが、Pinterestでは、保存した画像に対して外部リンクを張ることができるため、外部サイトへの誘導が可能。

なお、Pinterestは広義ではSNSとして紹介されることも多いが、ユーザー作成コンテンツのシェアや拡散、コミュニケーションよりも、ファッションやインテリア、料理、旅行等の自分の関心分野、興味に対するアイデアの発見とそれにつながる行動をサポートすることに向けて設計されているため、同社としてはSNSとは異なるものとアナウンスしている

 

国内の利用状況

Pinterest社からは国別のユーザー数は公開されていないが、2020年12月のニールセン調べでは、国内のMAUは870万人(前年比1.6倍)と推定されている。コロナ禍によるステイホーム時間の増加がユーザー数の伸びの一因となったと見られており、増加した新規ユーザーの特性としては、Z世代ユーザーが前年比50%の増加、男性ユーザーが同48%増加とされている。なお、2021年5月10月には、国内での広告事業の開始(後述)に向けて、ブランドキャンペーンとしてTVCM、デジタル広告などを行っている。

 

ビジネスモデル

企業やそのブランド、ECサイトなどの小売をクライアントとした運用型広告を主な収入源とした広告モデルが中心となる。AIにより各ユーザーの嗜好や関心に沿ったブランドの画像・動画(プロモーションピン)をコンテンツとして提供することで、ブランドの認知浸透、購入誘導を図る。広告事業は、これまでアメリカ、ヨーロッパ、中南米で展開されてきたが、2022年6月から日本でも開始された

 

企業のマーケティングツールとしての活用

国内でPinterestをマーケティングに活用している例は、他のSNS等に比べるとこれまであまり多くはなかったが、海外では幅広いジャンルで多くの企業に活用されている。ブランディング専門会社インターブランド社発表の「Best Global Brands Top 100」の企業の内、90社がPinterestを利用していると言われている。2022年6月からの広告事業の開始により、今後の国内での活用事例に注目したい。

なお、すでに国内で利用している企業の例は以下を参照。

【保存版】Pinterestの企業活用30選 〜いかに"ブックマーク"するのか〜

 

また、国内の出版関連の公式アカウントとしては、以下のような例がある。

マガジンハウス「GINZA」
集英社「SPUR」「non-no」
講談社「with」
KADOKAWA「ダ・ヴィンチ」
コンデナスト・ジャパン「VOGUE」
ベネッセ「たまひよ」

 

■参考

Pinterest
Pinterest (ピンタレスト) とは〜会社概要 | Pinterest Japan 公式ブログ
Pinterest - Pinterest Announces First Quarter 2022 Results
Pinterest Business
コロナ禍に「Pinterest」が急成長した理由--前年比で利用者1.6倍、料理レシピ探しにも - CNET Japan

 

[井野口 正之 特別個人会員 20220627]
 
 
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