緊急提言 今こそ国は学校電子図書館の準備を!

2021.02.24

日本電子出版協会の電子図書館委員会は、現在の小中学校における学校図書館図書標準が抱える問題を電子図書館により解決できるのではないかと考え、それについて論議してきました。このたび、次のような提言をまとめ、日本電子出版協会として提案することにしました。

提言

  1. 1. 国は1人1台の端末環境整備に合わせて直接、全国一律、全ての小中学校に5万点の読み放題の電子図書館サービスを提供する。
  2. 2. サービス利用料は、全額、国の負担とする。

提案の背景

今まで文部科学省は学校図書館図書標準を示して、各自治体の予算に上乗せした地方交付税措置により本の整備を進めてきました。
この標準によると、1学級しかない小さな小学校の図書館の蔵書数は2,400冊でいいとされています。一方、18学級ある小学校では10,360冊となっています。
その達成率も小学校で66%、中学校で55.9%に留まっています。
これは明らかに公平性を欠いています。離島、中山間地域等の地理的条件に関わらず、教育の質と機会均等を確保することが重要です。
電子図書館は建物も不要で、全国に1つのクラウド電子図書館があれば何万冊でも提供でき、地域格差は解消されます。

コロナ禍を機にGIGAスクール構想が加速し、1人1台の端末環境が整備されようとしています。
この結果、児童生徒が1人1台PCを持ち、教科書がデジタル化しても、参照したい学校図書館にある図書資料は紙のまま、という状況になります。電子図書館を用意すれば、書籍、辞書、百科事典、地図、郷土資料、更には海外の出版物など、豊富で質の高いコンテンツを直接参照できます。
生徒全員で同じ資料を読んで議論することもできます。
電子図書館は全国に1つのクラウド電子図書館があれば済みます。緊急に行うには、各自治体の教育委員会まかせではなく、すなわち地方交付税措置ではなく、文科省自身が直接、全国一律、小学校20,095校、中学校10,325校から同時アクセス無制限の5万点の読み放題の電子図書館サービスを提供すべきと考えます。

提言資料
小中学校電子図書館への提言(簡易版)

ご参考
2016年2月ホワイトハウスがOpen eBooksプロジェクトの立ち上げを発表
米国では以下の通り、数百万人の学生に、数千冊の教育用電子書籍が提供されています。
https://www.whitehouse.gov/blog/2016/02/23/now-available-library-opportunity
https://www.jepa.or.jp/edupubinfo/openebooks/