キーパーソン・メッセージ

2018.10.31

デジタル化を振り返り

大日本印刷  吉岡 健治

理事となって、初めて、JEPAニュース「キーパーソン・メッセージ」の番になりましたとのご連絡頂いた。「何、それと思いつつ」、これまでのメッセージを閲覧しました。テーマは、特に決まっていないようで、また、ネタも思いつかないので、2010年以降、身の回りで起きたデジタル化の出来事を回想して見ました。

1.2010年電子書籍元年(3回目)
と言われて久しいが、電子書籍制作の業務が本格化しそうなので、電子書籍制作の製造体制を構築して欲しいと、現部署に異動となりました。しかし、最初の仕事は、「国立国会図書館(以下NDL)の大規模デジタル化」の仕事であり、準備期間が短く大変であったが、
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2.緊デジ
NDLと電子書籍制作の製造体制構築の経験、及びNDLで使用した什器、パソコンなどがほとんど流用できたことで、仙台の工場担当者と協力して準備することができました。電子書籍の種類は、フィックス型とリフロー型があります。一部の商品において、底本からOCRによるTEXT起こしの認識精度が悪く、文字チェツク及び修正作業を私も含め数十名で動員もすることになった時期がありました。
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3.あまり知られていないが、2014年4月~2017年12月14日まで主婦の友社(株)はDNPグループの一員であった。その間は、新しいビジネスの創出を行うべくプロジェクトを両社で取組みました。詳細は割愛しますが、その一つとしてWebメディアの立上げに関わることができました。その時の知見を活かして、現在のWeb関連の開発業務もこなせる様になりました。

最近、つくづく思うことは、2015年から一段とデジタル化が加速している(Webメディアへのシフト、インターネット広告の急激な伸び、AdTech、SNSなど)。デジタルトランスフォーメーションと言う言葉もでてきています。それに伴い、雑誌は厳しい状況になってきています。さらに、2017年後半からコミックの低迷も始まり、海賊サイト問題と、デジタル化の向かう方向が見えないことです。

4.AIも何かソリューションにならないか?も検討している
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何か脈絡の無い話になってしまいましたが、私は、入社後、出版関連の部門に配属された時には、まだ、ライトテーブル中心のレタッチ作業が全盛でした。その後、CEPS(文字と画像の同時処理システム)から始まり、DTP、CTP(コンピュータtoプレート)、CMS(カラーマネージメントシステム)とデジタル化は、やっても、やっても、また、やって来る印象でしたが、『形が見える』デジタル化でした。
しかしながら、2010年から始まったデジタル化は、『形が見えない』デジタル化であり、あまり実感が得られない業務との戦いでした。そうは言っても、まだ、9年程度しか経っていませんが、実に濃い内容でした。
今後、IOT、インダストリー4.0など、電子出版としてどんな将来展開が待ち受けているのか?『形がない』デジタル化へ突入していくのかな?と思(重)いつつ、不安でもあり、楽しみでもあると締めくくっておきます。

2018.10.04

『大漢和辞典デジタル版』をリリース

大修館書店  番沢 仁識

 弊社、大修館書店は本年9月10日をもちまして創業100周年を迎えました。それに合わせ11月末に『大漢和辞典デジタル版』をリリースいたします。
https://www.taishukan.co.jp/daikanwa_digital/

・本文表示はページの画像
・検索対象は『大漢和辞典』の全親字51,110字
・漢字/大漢和番号/ユニコードの直接検察
・部首/総画/音訓/部品の複合検索
・商品形態はUSBメモリのパッケージ

 書籍の初版が最初に発行されたのが昭和18年。デジタル版は弊社のみならず研究者および学問界での長年の課題でありましたが、まずはこのような形にて発刊の目処が立ちましてほっとしております。図書館が大きな需要先となることが想定され、図書館はオンラインサービスの形態を求めることもわかってはおりますが、そこは次世代なのか当代なのかはともかく、今後の課題となるものと考えております。

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