キーパーソン・メッセージ

2018.09.12

何をいまさら

研究社  関戸 雅男

インターネットは便利で楽しい。わたしの趣味は天文すなわち天体観測と鉄道模型。いつまでたっても初心者の域を出ないわたしにとっては、どちらの趣味も対象に関する情報とソリューションの発見を外に求めることが欠かせない。これを得るのにインターネットはすこぶる有用で活用のし甲斐がある。
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ここで話をむりむり電子出版に移さなければならない。出版物の売上はここ十数年右肩下がりが続いている。わたしは電子出版に長年かかわってきたが、紙の本を読まないわけではない。逆に紙の本でなければ読まないというわけでもない。もちろん電子化されていればそれを読むことも多いが、そうすることが多いというにすぎない。スマホの普及で電子本を読める環境は急速に拡大し万人のものになりつつある。つまり読書手段はかつてに比べて多様化している。そんな中、多くの人の読書行動はわたしとそうは違わないのではないか。それなのになぜ出版業はふるわないのか。考えられるのは、出版社の生産物と読者の求めるものとのミスマッチ。コンテンツの良否はおくが、出版物は時代のニーズに合っているのか。一例に過ぎないが、情報に対する要求は体系的なものに対する場合もあれば断片的なものへ向かう場合もある。日常的に求められるのはむしろ断片的な情報が多いと考えられるが、断片的な情報提供は書物ではけっこう難しい。また伝統的な出版社以外からの生の情報提供が増えているということ。こうした情報の提供手段としてインターネットが強力な媒体となっていることは疑う余地がない。企業や個人がその気になればインターネットを通じて自身のもつあるいは生み出した情報を発信することが容易にできる。わずらわしい手続きもいらず即時性もある。世間の目からすればこれも電子出版だ。ほかにも業界不振の理由はたくさん考えられる。経済活動の様相は刻々と変わる。ボッーっと生きていてはチコちゃんに叱られる。つらいな。変化に即した行動の選択が必要だろう。

2018.08.06

IGASにみる印刷のデジタル化について

共同印刷  長田 良幸

先日、ある社員教育会社が主催する、部長級の管理職セミナーに参加しました。変化する市場に対応できる、企業変革を担うビジネスリーダーのための教育と銘打った連続研修で、そのセミナーにはメーカーを始め金融・運輸・流通・建設など多様な企業の管理職が30人程集まっていました。
その際「マーケティング戦略」と題して、講師が次のような質問をしました、「みなさんの中で、宅配の新聞を購読している方はいらっしゃいますか?」。部長級の研修ですから年齢は40代以上と思われるメンバーの中で、購読している人はほんの数名でした。しかもその少ない中のお一人は、「うちのカミさんが『●●新聞』の社員なんで…。」。

有料の連続研修に参加するようなモチベーションの高いビジネスパーソンでさえ(だからこそ?)、全国新聞を購読している人は全体の1割にしか過ぎないのです。「デジタル新聞」が普及し、ニュースの受け取り方が多様化していることを良く表していました。
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「IGAS2018」(国際総合印刷テクノロジー&ソリューション展)は、6日間で約55,800人の来場者を集めました。総来場者数は3年前に開かれた時とほぼ同じでしたが、今回は特に海外からの来場者が5,000人と増加しており、実際に見学した時も、見学ツアーなどグループで視察している海外来場者を多く見かけました。
オフセット印刷機が自動化・標準化のためにデジタル機能を搭載しているのは従来と変わりませんが、今回は「オフセット印刷に代わるデジタル印刷」がより大きく打ち出された展示会でした。
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生産工程も含めた印刷のデジタル化という現在の印刷を取り巻く状況を注視し、変革のために大胆に踏み出す必要性を痛感しております。

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