キーパーソン・メッセージ

2017.06.04

アプリ! アプリ! アプリ!

新潮社 柴田 静也

前回2014年10月に『雑誌不況の果て』と題してこちらに寄稿してから2年半がたった。相変わらず、雑誌の部数は下がり続け、底が見えない状況だ。当時コミック雑誌のアプリへの移行を指摘したが、現在は求人の争奪戦も含めちょっとしたバブルの様相を呈している。コミック後発組の弊社でも、コミックの電子書籍に占める割合は年々増加傾向で、特に今年なってアプリの拡大には目をみはるものがある。
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コミックアプリの特徴は、無料であるが、個人的には「一話売り」に興味をひく。かつてのガラケー時代、通信環境の問題でコミックは「話」単位でしか販売することができなかった。それがスマートフォンの登場により、紙と同じ「冊」売りが可能になり、単価もあがり、一気に市場が拡大した。しかしアプリの登場により、また「話のバラ売り」時代が来たのだ。バラ売りだと、世界観が作りづらいとか、ライトユーザー向けとか、読み手が育たないとか、決して年寄のたわごとを言うまい。市場が求めている限り、善悪の判断をするまい。新たな表現方法、表現者も現れるだろう、ただただ身をゆだねるだけである。

2017.05.01

電子書籍雑感

じほう 斉藤真木

 日本のタブレットの普及率は19.5%、世代別上位は30代25%、40代21%で、アメリカ57.2%、英国55.6%、ドイツ45.8%、中国47.3%、韓国34.1%とかなり差がある。
 電子書籍の普及率は、日本24.2%、米国51.9%、英国46.0%、ドイツ30.1%、中国83.2%、韓国53.0%とタブレットの普及率同様に諸外国から大きく後れを取っている。
 電子書籍の普及率をみると元年は遠いと感じてしまうが、タブレット所有者の電子書籍利用率は40%をこえているとの調査もあり、タブレットの普及率が海外並みになってゆけば電子書籍の普及率もあがると考えられる。また、電子書籍ならではの魅力的コンテンツを作ることができれば電子書籍によってタブレットの普及率をあげることができるかもしれない。
 我々出版社は当然の業務である魅力あるコンテンツの作成(紙でも電子でも)とともに財産である過去制作したコンテンツの電子化を行い来たるべき電子書籍元年に備えていかなくてはならない。

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