2025年6月17日 JEPA・eBP共催 村瀬拓男弁護士「著作権入門セミナー1」

2025.05.23

●第1回 近時の法改正と著作権、AIをめぐる5つのトピックス

 生成系AIの発展がもたらす著作権をめぐる諸問題に焦点を当て、出版業界への影響と法的課題を考察します。

 近年、生成系AIの発展に伴い、著名な作風を模倣したイラストが問題視されており、著作権侵害の可能性が議論の的となっています。4月16日の衆議院内閣委員会では、所謂「ジブリフィケーション」問題が取り上げられ、文部科学省の中原裕彦文部科学戦略官は、著作権法において「単に作風・アイデアが類似しているのみであれば、著作権侵害に当たらない」との見解を示しました 。しかし、AIにより生成されたコンテンツに既存の著作物との類似性および依拠性が認められる場合は、著作権侵害となり得るとしています 。これらの点を踏まえ、著作権法の観点から、作風の保護範囲や侵害の要件について詳しく解説します。

 また、作家・吉本ばなな氏の文体を模倣する生成系AIが登場し、著作権および人格権の観点で話題となっている問題も検討します。著作権法における二次的著作物の扱いや、作家独自の表現がどのように法的に守られるべきかを考察します。

 さらに、「著作権法の一部を改正する法律に基づく文化庁告示案の概要」に関する パブリックコメント(意見公募手続)の結果について」についても取り上げます。文化庁告示案へのパブリックコメント結果を踏まえ、著作権者・出版者や一般市民から寄せられた意見の要点と、それに対する文化庁の対応を整理するなど、法改正と著作権、AIをめぐるトピックスの論点についてわかりやすく整理して説明します。

講師:村瀬拓男弁護士(用賀法律事務所)

申し込みは https://www.kokuchpro.com/event/20250617/

◇開催概要
日時:2025年6月17日(火)16:00~17:30
料金:どなたも無料
会場:オンライン Zoom(100名)、YouTube Live(定員なし)
主催:日本電子出版協会(JEPA)
共催:電子書籍を考える出版社の会(eBP)